時短

社会人が毎日5時間の自由時間を確保する方法|時短の教科書

2026年7月31日

dan

だん

QOL主義 27歳

「毎日、自分のために使える時間ってどれくらいありますか?」

仕事から帰って、ごはんを作って、洗い物をして、洗濯を回して、気づいたらもう寝る時間。僕自身、「自分の時間なんて一日1時間もあればいいほう」なんていう時期もありましたが、何のために生きているのかわからない、QOLが下がりきった状態でした。

これではダメだと思い、徹底的に自分の生活や働き方を見直して、時間が生まれる「構造」を整えるための行動をとりました。

平日に「5時間」。これこそが、僕たち社会人が目指す、自由時間の確保目標です。

考えてみてください。平日に5時間も自由時間があれば、何をしたいですか?どれくらい疲れが取れるでしょうか?

この記事では、僕が実際に使っている家電やサービスの話も交えながら「社会人が毎日5時間の自由時間を確保する」ための方法を、取り入れやすい順にまとめていきます。

自由時間こそが人生を豊かにする

自由時間はただの休憩には留まりません。人生を豊かにするための土台です。仕事や家事に追われていない「余白(自分で自由に使える空き時間)」があるからこそ、本を読んだり、何かを作ったり、新しいことを学んだりできます。この余白こそが、生活の質(QOL)を押し上げてくれます。

「余白は思考の生産設備だ」という話については、別記事にまとめたところです。

名著『思考の整理学』(外山滋比古)でも、寝かせる時間や余白があってこそアイデアが育つと繰り返し語られています。何かを生み出す人ほど、意識して余白を確保しているのが実際のところです。

つまり自由時間を増やすことは、サボりではなく投資です。ここが出発点になります。

「5時間」を目標にするのには、ちゃんとした研究の裏づけがある

なぜ「5時間」なのか。これは僕の感覚ではなく、研究の裏づけがあります。

アメリカの研究チーム(Sharif・Mogilner・Hershfield、2021年)は、2万人を超える大規模な生活時間の記録と実験を組み合わせて、「一日の自由時間」と「幸福度」の関係を調べました。その結果わかったのは、自由時間が足りないうちは、増やすほど幸福度が上がっていくということです。そして、おおよそ一日2〜5時間くらいの自由な時間があると、満足度がしっかり高い水準になります。

自由時間がほとんどない状態は、時間に追われるストレスで幸福度が低くなります。逆に、自由に使える時間がしっかりあると、心にゆとりが生まれます。数字には研究者の間でも幅がありますが、ざっくり「一日2〜5時間くらいの自由時間を目標にすればいい」と考えておけば十分です。

ただし5時間は、目標であると同時に上限でもあります。研究では、自由時間が5時間を超えたあたりから幸福度が下がりはじめていました。

下がったのは「なんとなく過ごした人」だけです。目的のある活動に時間を使えていた人は、自由時間が多くても高い水準を保っていました。

一日の自由時間と幸福度の関係を示した逆U字のグラフ。自由時間がゼロに近いうちは幸福度が低く、増えるにつれて上がっていくが、2〜5時間の最適ゾーンを超えると下がりはじめる。5時間の位置に目標マーカーが置かれている

残念ながら、平日の自由時間は1時間もあればいい方なんていう人がたくさんいるのが、現在の日本の現状です。やることはシンプルです。とにかく自由時間を増やす。 これに尽きます。

ここから先は、その具体的な手段を「取り入れやすい順」に並べていきます。前半は今日から始められるもの、後半は少しハードルが高いけれど効果が絶大なものです。

自由時間は根性ではなく「仕組み」でつくり出す

自由時間が作れないのは、あなたの意志が弱いからではありません。放っておくと時間が奪われる「初期設定」になっているからです。

現代社会では、通勤、仕事、家事、育児、レコメンドされるコンテンツ消費など、常にマルチタスクを求められる状態になっています。時間を奪われて当たり前の構造になっているんです。意志の力だけでは太刀打ちできません。

早起きを頑張る、隙間時間に詰め込む——こうした根性頼みの方法は、たいてい続きません。僕自身、早起きで時間を作ろうとして何度も三日坊主で終わりました。

目指すべきは「頑張らなくても勝手に時間が空く仕組み」を作ることです。この記事で紹介する道具やサービスは、すべて「起動のハードルを下げて、続くようにする」という一つの考え方でつながっています。

意志でやる場合と仕組みでやる場合の対比図。早起きする・隙間時間に詰め込む・気合いで捻出するといった意志頼みの方法は三日坊主で終わるのに対し、家電に任せる・サービスに任せる・通勤を短くするという仕組み側は勝手に続く

意志で頑張るな、ハードルを下げろ。これから紹介する手段は、どれもこの考え方でつながっています。

まずは時間を管理するマインドを作ろう

自由時間を増やしたいなら、最初にやるべきは「時間を計って管理すること」です。自分の時間が何にどれだけ使われているかを把握しないと、削りようがないからです。

管理していないものは改善できない

少し考えてみてください。お金の管理ができていない人が、資産形成をして、金持ちになれるでしょうか。——

できないですよね。お金の流れを把握して、ムダを削り、続ける仕組みを持てない人が、資産を築いていくのは難しい。時間もまったく同じです。

日々の時間の使い方を管理できない人が、自由な時間を十分に持てるわけがありません。とくに、時間はみんなに等しく24時間しか与えられていないからです。

しかも、時間の管理はお金の管理よりもさらに大切だと僕は思っています。お金は、理論上はいくらでも積み上げられます。運用がうまく回り始めれば、ある水準から先は「もう神経質に管理しなくていい」という状態にたどり着ける可能性すらあります。

でも時間は違います。24時間という枠は誰にも広げられず、貯金して翌日に繰り越すことも、他人から買い足すこともできません。増やせない、貯められない、取り戻せない。

だからこそ、時間は「どう使うか」を管理する以外に手がなく、その管理から卒業できる日も来ません。増やせるお金より、増やせない時間のほうを丁寧に扱う。これが、この記事全体の底にある考え方です。

お金と時間を並べた対比図。お金は増やせる・貯めておける・買い足せる・取り戻せるためいつか管理から手を離せるが、時間はそのすべてができず、ずっと管理から手を離せない

スマートウォッチなら手首に音声で指示するだけ

時間管理は、スマートウォッチを使うのが一番おすすめです。

僕もずっとやっています。音声認識でタイマーを起動したり、カレンダーやリマインダーをアプリ上で有効活用したりすれば、それだけで充分に管理することができます。足りていないのは能力ではなく、その仕組みを使おうとするかどうかだけ。

スマートウォッチ
Screenshot

「時間管理が苦手」は、多くの場合「まだ仕組みを使おうとしていない」の言い換えにすぎません。

正直に言うと、スマートウォッチそのものに大きな時短効果があるわけではありません。数分を直接生み出す魔法の道具ではないのです。それでも僕がスマートウォッチをすすめる理由は二つあります。

一つは、時間を区切って測る習慣がつくことで「限りある時間を大事に使おう」という意識そのものが育つことです。作業をタイマーで区切ると、ダラダラが減り、時間の解像度が上がります。

手首に向かって「タイマー10分」と声で言うだけで計測が始まるので、スマホを取り出してアプリを開くより圧倒的に速く、習慣として定着しやすいのが実感です。

もう一つは、やるべきことの取りこぼしを防げることです。思いついた瞬間に「明日9時に〇〇をリマインド」「カレンダーに予定を追加」と声で登録できると、あとで「やり忘れた」「二度手間になった」というムダが減ります。やり直しや抜け漏れは、気づかないうちに時間を奪う最大の敵です。それを手首の一言で防げるのは大きいと感じています。

機種はスマホに合わせるのがベスト

機種選びは、使っているスマホに合わせるのが失敗しません。iPhoneならApple Watch(音声アシスタントのSiriを使う)、AndroidならPixel Watch(Googleの音声アシスタントを使う)が、音声での操作がスムーズです。電池もちを最優先するならGarminという選択肢もありますが、声での操作を重視するなら前者が扱いやすいと思います。

さて、時間を管理する体制が整ったら、いよいよ「時短」の方法を考えるフェースです。

家事は「自分でやらない」が正解になる(時短家電と宅配)

自由時間を一気に増やしたいなら、狙うべきは家事です。毎日必ず発生して、しかも代わりがきく作業だからこそ、外注する価値がいちばん大きくなります。

ここでいう外注とは、他人に頼むことだけでなく、家電やサービスに任せることも含みます。順番に紹介します。

ドラム式洗濯乾燥機は「干す時間」をまるごと消す

最初に手を出すべきはドラム式洗濯乾燥機だと考えています。洗濯で地味に時間を奪うのは「干す・取り込む」の工程で、ここを丸ごと自動化できる効果が絶大だからです。

僕は実際に使っていますが、洗濯物を入れてボタンを押せば、乾燥まで終わって出てくるだけ。干す作業がゼロになるだけで、平日の夜がかなり軽くなりました。値段は張りますが、生活の質が上がる家電として僕がいちばん強くすすめたいものです。

洗濯の5工程を並べたプロセス図。洗濯機に入れるとボタン1つで完了し、干す・取り込むの2工程が丸ごと消える。畳む・しまうの2工程は残る

食洗機は「工事不要のタンク式」なら賃貸でも今日から置ける

次は食洗機です。食器洗いは一回あたりは短くても、毎日積み重なると相当な時間になります。ここを自動化しない手はありません。

「うちは賃貸だから無理」と思っている人こそ知ってほしいのが、工事不要の「タンク式」(本体に水を注いで使うタイプ)です。蛇口の工事がいらず、コンセントと排水があれば置けるので、導入のハードルがとても低いのが利点です。僕も食洗機を使っていますが、洗い物から解放される時間は想像以上でした。まずは置ける場所を確保するところから始めてみてください。

ロボット掃除機は「床にモノを置かない習慣」ごと手に入る

掃除機がけも、ロボット掃除機に任せてしまいましょう。留守のあいだに勝手に終わっているので、掃除にかける時間がほぼゼロになるからです。

僕はAnkerのEufy Clean X8 Proを使っています。その前は同じEufyのG30という機種を4年ほど使い、今の機種に買い替えました。

今の機種で気に入っているのは、掃除が終わるとゴミを自動でステーション(本体が充電される基地)に吸い上げてくれる点です。おかげで数週間はゴミ捨てすら意識しなくてよくなりました。出かける前にスマホのアプリで動かしておけば、帰宅したときには床がきれいになっています。

使ってみて意外だったのは、掃除の時間が減るだけでなく「床にモノを置かなくなる」という変化でした。ロボットが通れるように床を片付ける習慣が自然と身について、結果として部屋全体が散らからなくなったのです。

掃除機を手で動かす作業から解放される効果は、思っていた以上に大きいと感じています。

ミールキットで「作らない・洗わない」日を作る

料理も、毎日きちんと作る必要はありません。宅配のお弁当を使えば、献立を考える・買い物する・調理する・後片付けする、という一連の時間をまとめて消せるからです。

僕が使っているのは冷凍宅配弁当のnosh(ナッシュ)です。電子レンジで温めるだけで一食が完結して、容器もそのまま捨てられるので洗い物すら出ません。毎日ではなくても、「疲れた日はnosh」と決めておくだけで、料理に縛られない日が作れます。

手取りに余裕があるなら、家事代行という選択肢も強力

ここまでの家電に加えて、もし手取りが月20万円を超えて少し余裕があるなら、家事代行サービスも検討する価値があります。掃除や料理をプロにまとめて任せられるので、生み出せる時間の量が家電とは段違いだからです。

僕自身はまだ利用していないので体験としては語れませんが、時間をお金で買う発想としては非常に理にかなっています。CaSy(カジー)などのサービスが有名なので、「自分の1時間の価値」と料金を比べて、割に合うと思えるなら使ってみる価値はあります。

【超強力】勤務時間と通勤時間を削減してしまう

ここからは後半、少しハードルは高いけれど効果が絶大な手段です。まず一つ目が、働き方そのものを変えること、つまり転職です。そして二つ目は、引っ越しによる通勤時間の削減です。

働き方を変えると、生み出せる時間が一段跳ね上がる

どれだけ家事を時短しても、毎日の残業が2時間、3時間とあれば、自由時間はいつまでも増えません。長時間労働が当たり前の職場から、残業が少なく働き方に融通のきく職場へ移ることは、一日に数時間単位で時間を生み出す力があります。家電を一つ買うより、影響ははるかに大きいと言えます。

もちろん転職は簡単な決断ではありません。それでも「時間を増やす」という目的から見たとき、働く環境は最も大きな変数の一つです。今の職場で消えている時間が多いと感じるなら、選択肢として持っておいて損はありません。

住む場所を変えると、通勤で溶けている時間が戻ってくる

後半の二つ目は、住む場所です。都心のターミナル駅の近くに住むことは、家賃こそ上がりますが、それを上回る時間を取り戻せます。

往復の通勤が1時間半、2時間とかかっている人は少なくありません。これは一日単位で見れば小さく見えても、一年に直せば数百時間という単位で消えています。駅の近くに住んで通勤を短くすれば、その時間がまるごと自由時間として戻ってきます。

通勤時間を年単位に換算した図。往復1時間30分×年240日で、1年に360時間、まる15日分が通勤で消えている計算になる

「家賃が高くなるのはもったいない」と感じるかもしれません。でも、時間はお金と違って二度と取り戻せません。家賃で買っているのは部屋ではなく、時間だと考えると、駅近という選択は十分に合理的です。転職と住み替えは、どちらも腰が重いぶん、効果は一番大きい手段だと思っています。

空けた5時間を「何に使うか」で、人生の充実度が決まる

最後に、いちばん大事な話をします。時間を空けること自体がゴールではありません。空けた5時間を何に使うかで、その時間が価値を持つかどうかが決まります。

せっかく作った自由時間を、なんとなくスマホを眺めるだけで溶かしてしまうのはもったいない。学びたかったこと、作りたかったもの、始めたかった副業や発信——そういう「目的のある活動」に使ってこそ、自由時間は人生を豊かにしてくれます。僕にとってはそれが個人開発と文章の発信でした。

空けた時間の中身で差がつくというのは、前半で紹介した研究が示していたとおりです。時間を空ける作業と、空いた時間を使う作業は、セットではじめて意味を持ちます。

だからこの記事で紹介した時短は、すべて「その先の5時間を手に入れるための準備」でした。僕自身、最初は食洗機を一台置くところから始めて、そこから少しずつ家事を手放していきました。小さな一歩の積み重ねが、いまの自分の時間につながっています。

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